おかげさまで株式会社文伸は、2022年8月1日に創立60周年を迎えました。改めて深く感謝申し上げます。
思い起こせば60数年前の川井家は、父親の事業の失敗と長男の肺結核という二重の不幸が襲い掛かり、収入が途絶え、長男は進学を断念し、莫大な借金だけが残りました。
結局、千駄ヶ谷にあった家を手放すことにし、起死回生として賭けたのが、結核が平癒した長男がバイトしていた謄写版印刷(ガリ版)の筆耕から、三鷹で印刷屋「文伸印刷所」を開業することでした。
1962年、若干27歳の川井捷一郎を社長にして、両親が支えるという家族労働のスタートとなりました。捷一郎はその後46年間社長を務め、2008年弟の信良にバトンタッチし、信良も13年後の2021年10月に、捷一郎の長男の伸夫に経営を託しました。
父母はすでに鬼籍に入り、創業者も長男伸夫の社長就任を見届けて安心したかのように今年2月に86歳で亡くなりました。その間多くの社員さんと共に働きましたが、60年の存続はいい社員に恵まれたことに尽きると思っています。
文伸も還暦のように一巡し、その土台の上にこれから新たな文伸が本格的にスタートします。ご期待とともに、ご指導ご協力をよろしくお願いいたします。(川井信良)