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アートマーケッツとヘブンアーティストな人々|その2「ブルームダスター・カンさん(ブルースシンガー)」

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『いのきちさん』過去記事紹介(『いのきちさん』2号 2012年1月1日発行 掲載)
―2011年11月から2017年11月にかけて刊行された、井の頭恩賜公園100周年カウントダウン新聞『いのきちさん』。ご愛読くださっていた方々の声にお応えし、掲載当時の記事をご紹介していきます―

ブルームダスター・カンさん(ブルースシンガー)

首からハーモニカを下げ、ギターをかき鳴らすと、辺りの空気が一変。ブルームダスター・カンさんの歌うブルースに、観客も体でリズムをとって応えます。

27歳の頃、エルモア・ジェームスにインスパイアされ、以来ブルースに没頭。うなり声には年季が入ります。「歌詞が韻を踏んでいて、自然とメロディになっていく。だから、英語オンリー」。観客には外国の人も多く、その一人が新聞記者だったことから外国人記者クラブで演奏し、好評を博しました。「本物のブルーズメン」と言われる由縁です。

定位置は吉祥寺駅からの公園の入口、七井橋のたもとの売店脇。池のほとりの柵やベンチが特等席で、年配の常連さんは腰掛けてライブを堪能します。小さな子が近寄ると腰をかがめて演奏し、若者が即興で指笛を合わせます。ひとしきり歌うと、「サンキュー」とつぶやいてライブ終了。遠方のライブにお声がかかったとき以外は、土日祝日に欠かさず公園に立ちます。

 

取材:小田原 澪(おだわら みお) 編集者・ライター。フィールドは多摩。三鷹市在住

 

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。
(『いのきちさん』2号 2012年1月1日発行 掲載)

近づいてファンサービス。
体にこすれた真鍮のギターが輝きます。


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