アートマーケッツとヘブンアーティストな人々|その15「Allen’s Craftさん(真鍮のバングル作家)」

2018.11.06

『いのきちさん』過去記事紹介(『いのきちさん』15号 2014年31日発行 掲載)
―2011年11月から2017年11月にかけて刊行された、井の頭恩賜公園100周年カウントダウン新聞『いのきちさん』。ご愛読くださっていた方々の声にお応えし、掲載当時の記事をご紹介していきます―

Allen’s Craftさん(真鍮のバングル作家)

トントントントン……。真鍮を打つ槌の響きに、歩みを止める人の山ができます。20~30文字の好きなアルファベットが刻印された、腕の太さとカーブにぴったりの、世界にたった一つのバングルが、ものの10分ほどで完成します。

「井の頭公園らしいお土産がつくりたい」と、Allen’s Craftの野﨑浩孝さんは言います。加工しやすく、求めやすい価格の真鍮は格好の素材。「思い入れのある言葉が入って、それをいつでも目にできるのはバングルだからこそ。仮に同じ言葉を刻んでも、一つひとつばらつきができる。その人がいなければ完成しないところが、一番の価値なんです」。刻む言葉は、子どもや恋人の名前、座右の銘などなど。文字の組み合わせに悩んで、一巡りしてから、あるいは1週間後に訪れて、改めてオーダーする人が多いのだとか。

アートマーケッツに参加し始めてから吉祥寺を好きになり、昨年7月には吉祥寺に、シルバーや真鍮のアクセサリー、革製品の工房を構えました。それでもほぼ毎週末、井の頭公園に出店しています。

 

取材:小田原 澪(おだわら みお) 編集者・ライター。フィールドは多摩。三鷹市在住

 

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。
(『いのきちさん』15号 2014年3月1日発行 掲載)

サンプルの真鍮バングルが光る店先

ひと文字ずつ丁寧に刻印


← その14「DOG BRUNAさん(ペットの帽子作家)」

→ その16「paper tripさん(切り絵作家)」


*下記の画像リンクから、本紙をPDFでご覧いただけます